第16回 桑山のおこり (1/2話)
みなさんは、桑山という山を知っていますか。石黒保育園の人は知っているでしょうね。その山にはどんぐりやくるみがたくさんなっていて、いろいろな花が咲き、ぐるぐる曲り道を登っていくと、120段登った所にお宮さんがあるのですよ。てっぺんからは砺波平野の家や木が小さく遠くまで見えます。 これはずっとずっと昔、この桑山がどうしてできたかというお話です。 ある時、立山の神さまや白山の神さまなどたくさんの山の神さまたちが集まって、自分たちの山のことを自慢し合いました。立山の神さまが、 「私の住んでいる山はとても高くて美しい山です。いろんな木がたくさんあります」 となりにいた白山の神さまも、 「いやいや、私の山はあなたの山よりも、もっと高いのですよ」 立山の神さまは、 「遠くの家や海までも見えるのですよ」 すると白山の神さまも負けずに、 「空の世界にとどくくらいです」 と言い合っているうちに、白山が高い、立山が高い、とけんかになってしまいました。 それをきいていた他の神さまは、 「おいおい、二人共けんかしないで、高さ比べをしてみてはどうだね」 「それがいい」 「それがいい、高さ比べとは面白そうじゃ」 ということになり、白山の神さまと立山の神さまは高さ比べをすることになったのです。 どちらの神さまも絶対負けたくないと思っていましたから、鍬をもって、 「よいしょ、よいしょ」 と土や石を山の上に運びあげました。 −つづく−
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「高さ比べとは面白そうじゃ」
「高さ比べとは面白そうじゃ」
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