第17回 火伏せ石(1/3話)
みなさんは南砺市福光(西町)の中ほどにある火伏せ石を見たことがありますか。石が3個積んであり、しめ縄がしてあります。その石の話をしましょう。 昔(今から200年ほど前)、新町のお寺(願全寺)の近くに宗左衛門さんという人が住んでいました。 よく晴れたある日のお午時(ひるどき)のこと、宗左衛門さんの家の前で、子ぢもたちが仲良くあそんでいました。
子ども 「あれー煙が出ているぞー」 子ども 「あっ、本当だ。火事じゃ、火事じゃぞー」
子どもたちが煙を見つけ、すぐに近くにいる大人に知らせました。
大人 「大変だ!宗左衛門さんの家が火事だ」 大人 「水だ。水をかけるんだ!」
<カーン・カーン・カーン> 皆でおけに水をくみ、宗左衛門さんの家に一生懸命水をかけましたが、その時とても強い風が吹いていて隣の家や向かいの家にも火がとんで、火事が広がっていきました。
女の人たち 「あれ!たすけてー」 女の人 「誰か、誰か助けて!私のぼうやが家の中にいるの…」 ぼうや 「わぁー、わぁー、こわいよ、こわいよー、おかあちゃんー」 火消しの人 「よし、待っていろ、今助けにいくぞー」 −つづく−
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「わぁー、わぁー、こわいよ、こわいよー、おかあちゃんー」
「わぁー、わぁー、こわいよ、こわいよー、おかあちゃんー」
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