第17回 火伏せ石(2/3話)
<ゴーッ パチ パチ パチ> 火消しの人 「おーい 家がくずれるぞー」、「早く逃げるんだ。あぶないぞ」 <ゴーッ メラメラ トドーッ> 女の人 「あー、私の家がたおれる…」
火消しの人たちが力を合わせて火を消そうとしましたが、火はどんどん大きくなり、味噌屋町、本町、荒町を焼き、西町へも火がとびました。 女の人や子どもは、日の中を一生懸命に逃げました。
<ゴーッ パチパチパチ> 火消しの人 「おーい、こっちの家にも、水をかけるんだ」「よし、わかった」
火消しの人たちは、燃えている家はもちろんのこと、燃えていない家にも水をかけ、燃えないように守りました。
火消しの人 「おーい見ろ、少しずつ火が弱くなっていくぞー」、「あっ、本当だ。 みんなー火が弱くなっていくぞ、頑張って水をかけるんだ」、「よっ しゃ、それ!」 なんと、あんなにすごい火が少しずつ弱くなってきたのです。町の人たちは、もう一度皆で力を合わせて火を消そうと頑張りました。そしてとうとう火を消すことができたのです。その火が止まった所が今の火伏せ石のある場所でした。しかし、この大きな火事で町の人たちはとても困りました。368軒の家が焼け、大事なお米の入っている蔵も沢山焼けてしまったのです。 −つづく−
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「おーい、こっちの家にも、水をかけるんだ」
「おーい、こっちの家にも、水をかけるんだ」
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