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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2021年2月1日
第51回 とーんびとんび まいまいしょ(1/2話)

「とーんびとんびまいまいしょ、祖谷のごぼ行ってまいまいしょ、嫁とってうっちゃげしょ」
 南砺市祖谷の本敬寺(ほんきょうじ)に伝わるわらべうたです。
 本敬寺には、古い阿弥陀如来の仏様がいらっしゃいます。檜で作られたその仏様は、聖徳太子がつくったともいわれています。
 昔、飛騨の河合村(現在の岐阜県飛騨市河合町)を流れるおどり川(現在の小鳥川)上流の深い淵の底から、突然金色の光が辺り一面に放たれました。昼も夜も消えることなく輝くこの光を村の人たちは不思議がり、
「あんなにピカピカ光っとるんだから、きっと金が山のように隠してあるに違いない」
「何か怪しい物がおるかもしれんぞ。それにしてももったいないような光じゃのう」
などと口々に騒いでいました。
 そこへ、どこからともなく旅のお坊さんがやってきて言いました。
「あなたたちは知らないだろうが、実はこの川の底には仏様が沈んでおられる。長い間、魚たちの苦しみを助けておられたが、今度は私たち人間を救おうと思われ、このように光を放っておられるのじゃ。だから、急いで仏様を川の底からお上げしてくだされ」
 そう告げてお坊さんは去っていきました。
 この話を聞いた村人たちは、びっくり仰天。早速、勘七という村人が、川に流されないように体を縄で縛り、思い切って深い淵に飛び込みました。
 −つづく−


きっと金が山のように隠してあるに違いない


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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