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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2014年3月16日
第71回 ふくみつうさはちまんぐう(2/2話)

 それから百年ほど経って、また悪い病気が流行りました。そこで町の人々がもう一度黒い石にお祈りすると、黒い石が二つに割れて、中には神様が座っておられました。
「この地方に悪い病気がはやっているのは、砺波平野の空にかかっている悪い雲のためである。医王山に登って矢で打って雲を打ち払ってあげよう」
 神様はそうおっしゃり、雲を目がけて二本の矢を打ち放しました。
「シュワッ、シュワッ」
 矢はうまく雲に当たって、雲はどこかへ消えてしまいました。その矢が当たって留まった所を、今も矢留と呼んでいます。
 病気が治った人々は喜び合いました。黒い石には、病気を治す不思議な力があったのです。
 この黒い石の力を永く祈念するために、大伴という名前を石黒という名前に変えて、立派な武士の大将となられました。
―おしまい―

このお話は、福光地域公立保育園の保育士が制作した紙芝居より、一部加筆・修正の上、掲載しました。


「シュワッ、シュワッ」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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