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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2014年7月16日
第75回 きつねのなげた赤いもち(2/2話)

 赤べえはふざけたようにつぶやきながら、牛の顔に赤い餅を投げつけました。
 どろぼうは突然お地蔵様がしゃべり出したように思いこんで、びっくり仰天。逃げようと思って牛を見たら、黒い牛の顔が赤くなっていたので、またびっくりしてしまいました。
「こりゃ大変だ!!」
 びっくりしたどうぼうは、黒牛をおいて峠の坂を転がりながら逃げていきました。
 次の日、村人たちがお地蔵様の前を通りかかると、夕べいなくなった黒牛がもぐもぐと草を食べて遊んでいるではありませんか。
「おーい、黒牛がおったぞー」
 村人が大勢集まってきました。
「よかったのー、よかったのー」
 みんなは、盗まれた牛はお地蔵様が取り返してくださったと思い、大変喜びました。 こうして村の人たちは、前よりもっとお地蔵様を拝むようになりました。
―おしまい―

このお話は、小矢部市郷土愛護セミナー「ひまわりグループ」が手掛けた『ふるさとの民話〜小矢部〜』より、一部加筆・修正のうえ、掲載しました。


「おーい、黒牛がおったぞー」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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