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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2015年2月1日
第82回 天狗のおはなし(1/2話)

 むかしむかし、宮島の山にとっても気の良い天狗が住んでいました。
 顔が真っ赤で鼻が高く、目はギョロリとした天狗は、魔法のうちわを持っていました。
「このうちわで遊んでみるか。鼻よ、高くなーあれ」
うちわを扇いだら、あれあれあれ、天狗の鼻はみるみるうちに天まで伸びていきました。
「あいたたた。やっぱり低いほうがいいな」
 再びうちわを扇ぐと、鼻は元通りになりました。
「今度は子どもになって、村へいってみよう。子どもになーあれ」
天狗はうちわを扇ぐと、今度はかわいい男の子になりました。
 子どもになった天狗は夜になると、「火の用心、火の用心」と太鼓をたたきながら村を歩き周りました。村人たちはその音を聞いて、火事にならないように気を付けました。
 次の日、畑の方に行くと、のんき者の与太郎たちが畑の中へこっそり入り込み、すいかを食べていました。子どもに化けた天狗は「おらもまぜて」と言って、与太郎たちと一緒になってすいかをおいしそうに食べました。そして、与太郎と天狗はすっかり仲良しになりました。
−つづく−


「やっぱり鼻は低いほうがいいな」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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