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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2015年8月16日
第88回 まいこん淵に流れ着かれた御神体(2/2話)

「これが、もしかして先ほど夢枕に立たれた神様じゃないかな」
 村長はそう思い、恐る恐る近づいて見ました。
「これはまさしく御神体じゃ」
 村長は御神体を淵から拾い上げ、大切に抱えて家に帰りました。そして早速村人を集め、意見を聞きました。
「これは御神体にまちがいない」
「そうやなあ。この川上にお宮さんがあるから、そこから流れて来なさったんじゃろ」
 村長は、村人に言いました。
「そうかもしれんけど、わしらの在所に流れ着かれたのじゃ。わしらの村に留まられたいのじゃろう。そこでじゃ。みんなで銭出し合うて、お宮さんを建てたらよいと思うがの」
 村人も賛同し、ここに『水野社』という社が建てられました。その後、このお社は隣在所の宇治新のお宮さんと一緒になり、西荒川神社となりました。
 この神社の神様は水にゆかりのある神様なので、「村祭りにはよく雨が降る」と言われています。田畑に雨が欲しい時にこの神社へお参りすれば、必ずご利益があると言われています。
−おしまい−

※ばんどり・・・藁や菅などを編んで作った雨具

●このお話は、小矢部市郷土愛護セミナー「ひまわりグループ」が手掛けた『ふるさとの民話〜小矢部〜』より、一部加筆・修正の上、掲載しました。


「先ほど夢枕に立たれた神様じゃないかな」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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