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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2015年12月16日
第92回 おさるの顔はなぜ赤い(2/2話)

「ここは峠やさかい、寝とる間に越中の坂へ転がっていったがや」
「それなら、暗くならないうちに越中に下りて行こう」
気のいい三人の男たちはそう言うと、峠を下って行きました。
 さて猿たちは山の上でお月様の出るのを待って、男たちから奪った道具で餅つきを始めました。
 つきたてのお餅を我先に食べようと、三匹の猿たちは一度に臼の中に頭を突っ込みました。そのうち猿たちはけんかをし始め、臼と一緒にゴロゴロと坂を転がり出しました。そして餅を顔にくっつけたまま転がり落ちていきました。
「あちちちち、目がまわる」
「もうだめだ。餅が取れないよ」
「もういたずらしませんから、助けてください」
猿たちは泣き叫びながら言うと、顔にくっついていた餅はいつの間にか取れていました。そして猿は顔に大やけどをしました。
 それから猿の顔がこんなに赤くなったということです。
―おしまい―

●このお話は、小矢部市郷土愛護セミナー「ひまわりグループ」が手掛けた『ふるさとの民話〜小矢部〜』より、一部加筆・修正の上、掲載しました。


猿は顔に大やけどをしました。


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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