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となみ野・むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2017年7月16日
第4回 かんざしわらし(後篇)

 「大原」を渡った時、また暗くなって小さな子どもが出てきました。「また、出て来たな」と思っていると、「かんざし買ってくれ」と言いました。政右衛門はまた取り上げようとしましたが、今度はなかなか取れません。「そんな物買う銭、持っとらん」と言うと、「背中の餅と替えてくれ」とせがみました。
 面倒臭くなった政右衛門は、力まかせに棒切れを持って子どもごと川へ投げ込みました。すると、棒切れを持った子どもが二人川から出てきて、「背中の餅と替えてくれ」とせがみます。政右衛門は、両手で子どもらをぐっと持ち上げ川の中へほうり込みました。
 今度は棒切れを持った子どもが四人になり、「背中の餅と替えてくれ」と口々にせがみました。「この化け物どもめ」と、政右衛門は四人を束にして川へ投げ込みました。すると、棒切れを持った子どもが八人になって、「かんざしを買ってくれ」、「背中の餅と替えてくれ」と政右衛門の前後左右からすがり着いてきました。こうなると、さすがの政右衛門もかないません。
 政右衛門は背中の餅を放り出して土手を這い上がり、後も見ずに逃げ出しました。暗闇の中に一つの光が見えました。政右衛門は、その光を頼りに走り続けました。
 政右衛門が、経田村の入口にあるお地蔵さんの所にたどり着くと、誰がお参りしたのか蝋燭(ろうそく)が灯っていて、辺りが明るくなっていました。もう子どもらは消えて、見えませんでした。政右衛門は、やっと安心してお地蔵さんに手を合わせてお参りしました。

−おしまい−


紙芝居『かんざしわらし』 作・ひまわりグループ


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
3月までは、平成15年度に小矢部市郷土愛護セミナー「ひまわりグループ」さんが手掛けられた、『ふるさとの民話〜小矢部〜』よりご紹介いたしました。
4月からは南砺市・砺波市のお話を随時ご紹介いたします。
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