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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2018年8月21日
第17回 火伏せ石(3/3話)

大人  「こわい火事だったな」、「町がほとんど焼けてしまった」、
    「ああ…火は消えたが、私たちの住む家はなくなってしまったよ」、
    「これから、どこに住めばいいのかな」、
    「それにお米の蔵が全部やけて食べる米もなくなってしまったよ」、
    「大事な塩もなくなった」、
    「本当に困ったな。私たちはあしたから何を食べればいいのだろうか」、
    「こんなおそろしい火事は、もうこりごりだ」、
    「おーいみんな、この火の消えた一番最後の所に石がたっているぞ。これから     火事が起きないように、この石をおまつりしたらどうだろう」、
    「そうだそうだ、石をたてておいのりをしよう」

 こうして町の人たちは、この火事の消えた所に石をおいて、こんなおそろしい火事が二度と起こらないように、おまいりすることにしました。それが西町にある「火伏せ石」です。町の人たちはこの石をおまつりし、花や水をあげておまいりしてきました。
 しかし、おいのりをしたにもかかわらず、200年たった昭和54年4月11日に、また大きな火事が起こりました。今度は、前と違う所が焼けましたが、なんと不思議…その時の火事は、この「火伏せ石」の所で消えたのです。
 町の人たちは、とても驚き、この石を火を消して下さる神様の石として、神社を建て今でも大事にしておまいりを続けています。
−おしまい−


「そうだそうだ、石をたてておいのりをしよう」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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