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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2018年8月11日
第17回 火伏せ石(2/3話)

<ゴーッ パチ パチ パチ>
火消しの人  「おーい 家がくずれるぞー」、「早く逃げるんだ。あぶないぞ」
<ゴーッ メラメラ トドーッ>
女の人    「あー、私の家がたおれる…」

火消しの人たちが力を合わせて火を消そうとしましたが、火はどんどん大きくなり、味噌屋町、本町、荒町を焼き、西町へも火がとびました。
女の人や子どもは、日の中を一生懸命に逃げました。

<ゴーッ パチパチパチ>
火消しの人  「おーい、こっちの家にも、水をかけるんだ」「よし、わかった」

火消しの人たちは、燃えている家はもちろんのこと、燃えていない家にも水をかけ、燃えないように守りました。

火消しの人  「おーい見ろ、少しずつ火が弱くなっていくぞー」、「あっ、本当だ。        みんなー火が弱くなっていくぞ、頑張って水をかけるんだ」、「よっ        しゃ、それ!」
 なんと、あんなにすごい火が少しずつ弱くなってきたのです。町の人たちは、もう一度皆で力を合わせて火を消そうと頑張りました。そしてとうとう火を消すことができたのです。その火が止まった所が今の火伏せ石のある場所でした。しかし、この大きな火事で町の人たちはとても困りました。368軒の家が焼け、大事なお米の入っている蔵も沢山焼けてしまったのです。
−つづく−


「おーい、こっちの家にも、水をかけるんだ」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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