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となみ野・むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2017年5月1日
第2回 天の鏡(前篇)

 これは埴生の蓮沼(はすぬま)に伝わるお話です。
 次郎さの家では、お米を作りお蚕(かいこ・※1 )を育ておった。
 ある日次郎さは、山へ蚕の桑を取りに行った。山には鶯(うぐいす)が鳴いて、さわさわと気持ちのよい風が吹いとった。
 次郎さは桑を籠いっぱい取って、道端に置いて「山奥へ行ってこう」と、どんどん歩いていくと、今までに来たことのない崖に突き当たった。滝がごうごう落ちとった。
 次郎さは石に腰をかけタバコを一服吸って、もう一度崖を見上げたら、崖の上の方に大きなお盆ほどのものが、きらきら光っとった。
 次郎さは「天から降ってきた鏡かも知れん」と、見とれておったら、いつの間にか日が暮れて薄暗くなった。でも、鏡はきらきら光っとった。
 次郎さは、夜遅うなって桑をいっぱい背負って家へ帰ってきた。
 夕飯を食べながら、今日見た鏡のことを、おばば(※2 )とおかか(※3 )に話した。「あの鏡を取ってくる。売ったらでっかい銭になる」と言うと、おばばとおかかは「山奥にそんなものがあろうはずがない。二度とそんな所へ行くな」と止めた。

つづく

※1 蚕・・・・・かいこ蛾の幼虫。脱皮して口から白くて極細い糸で繭を作る。その繭をお湯で煮ると極細い糸がほつれ出て、その糸によりをかけると絹糸ができる。
※2 おばば・・・祖母  ※3 おかか・・・妻


紙芝居『天の鏡』 作・ひまわりグループ


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
3月までは、平成15年度に小矢部市郷土愛護セミナー「ひまわりグループ」さんが手掛けられた、『ふるさとの民話〜小矢部〜』よりご紹介いたしました。
4月からは南砺市・砺波市のお話を随時ご紹介いたします。
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