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となみ野 むかしがたり
 

私はとなみ野に伝わる民話や伝説を語り継いでいます。 砺波市・南砺市・小矢部市には様々なお話がありますが、 そんなお話の中から、とっておきのものをお話しします。 またみなさんの知っているお話がありましたら、ぜひお寄せくださいね。 それでは、はじまり、はじまり…。

掲載日:2019年5月15日
第26回 くわやまのおこり(2/2話)

立 「ああ、とても疲れた。足がよろよろする。もう働けない。でも、もう少し頑張らないと白山の神様に負けてしまう。もうひと頑張りするとするか」
白 「向こうの山はいったいどれくらい積み上げたのかな…、どれどれ」、「やや…、立山はあんなに高いぞ。こうしてはおれん。ここで休んでいては大変だ。よいしょ、よいしょ。もう少し、もう少し」

白山の神様はあわててひとくわの土を積み上げようとしました。

 白山の神様は頑張って「よいこらしょ」と運び上げましたが、途中でどうしても力が出ず、腰がよろついて、その土を落としてしまいました。

「ありゃ、ありゃりゃりゃりゃ…。これはしまった」、土はごろごろごろごろ山をころがって、「ドサーン」と川合田(かわいだ)という所に落ちてしまいました。
「た、たいへんだ。何かすごい音がしたぞ」、「な、なんだ、なんだ」、「何だこりゃ、いつのまにか、山ができているぞ」、「おーい皆の衆、山ができたぞー」。
 近くの村人たちは、突然山ができたので大騒ぎです。

 桑山は、昔々山の神さまの高さ比べをした時に、うっかり白山の神さまが落とした一鍬分の土でできた山なのです。   

―おしまい―


「ありゃ、ありゃりゃりゃりゃ…」


今日はどんなお話をしようかね…。
となみ野おばあちゃん

となみ野おばあちゃん、 となみ野、
私たちの故郷・となみ野には古くから多くの民話や伝説があり、先祖代々語り継がれてきました。
TSTとなみでは、そうした地域の良さを伝えるお話を紹介します。
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