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疎開時の棟方を絵本に 福光の湯浅さん、住民との絆描く
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2019年10月9日 南砺市 地域・社会





 世界的板画家、棟方志功が南砺市福光地域で暮らした記憶を後世につなごうと、紙芝居でエピソードを紹介している同市舘(福光)の湯浅直之さん(79)が、紙芝居をまとめた絵本を出版した。住民との絆を示すさまざまな逸話を交えながら、棟方が過ごした6年8カ月の暮らしぶりを温かいタッチで紹介している。

 湯浅さんは、棟方を顕彰する「福光美術館・棟方志功記念館愛染苑(あいぜんえん)友の会」の理事。棟方の疎開時代を支えた元福光町図書館長、故石崎俊彦さんと幼い頃から親しく、愛染苑の管理員でもあった。

 子どもやお年寄りまで棟方の足跡を広く伝えたいとの思いから、2年前に紙芝居づくりを始めた。創作ではなく、資料を基に棟方と住民とのやりとりなどを忠実に再現し、これまで8話つくった。方言を交えた語り口が好評で、公民館などに出向いて披露している。

 この活動に棟方の孫で棟方研究家の石井頼子さん(東京)が感銘を受け、いつでも見てもらえるよう絵本の制作を希望。監修も手掛けた。

 絵本のタイトルは「棟方志功 富山県福光町疎開の物語」で、色彩豊かな紙芝居を2話盛り込んだ。1話目は棟方が地域住民の助けを得ながら生活したことや、こよなく愛した川にまつわるエピソードなどを紹介。2話目は主に石崎さんとの交流を描いた。

 湯浅さんは「戦後の日本で、棟方は子どもたちの表現の世界を広げた師でもある。多くの世代に読んでもらいたい」と話している。

 絵本はA5判63ページ。1200円(税抜き)で福光地域の書店や道の駅福光などで販売している。問い合わせは湯浅さん、電話0763(52)2546。

© 北日本新聞


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