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伝統の「虫干法会」一冊に 城端別院善徳寺
 
2015年1月20日 南砺市 地域・社会






 南砺市の城端別院善徳寺は伝統の年中行事・虫干法会の記録をまとめた「城端別院善徳寺虫干法会」(B5判、264ページ)を発刊した。

 毎年7月の虫干法会では開基の蓮如上人像を開帳し、同寺に伝わる法宝物を展示。蓮如や聖徳太子の生涯を描いた絵伝(軸)を掲げ、内容を語る「絵解き」などを行う。

 聖徳太子絵伝の絵解きを学生と一緒に長く続ける名古屋大の阿部泰郎教授が監修し、大学院生らが絵解きの文化や法宝物、住民と虫干法会の関わりについて執筆した。

 1896(明治29)年に始まったとされる虫干法会の特質を、井波別院瑞泉寺の太子伝会と比較しながら考察。城端の暮らしや文化に深く根ざした行事として、参詣者に振る舞う名物のさばずし作りをはじめ、仏前に花を供える「花講」、盤持ち大会を催す「盤持講」などに携わる人々の思いを紹介している。

 2012年に開いた「城端絵解きフォーラム」の詳細も掲載し、絵解きの様子を収録したDVDを付録に付けた。

 千冊作り、1冊2500円。問い合わせは同寺、0763(62)0026。

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