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北日本新聞ニュース

認知症ケア
 
2015年1月30日 南砺市 地域・社会






どもも一役 南砺市、新年度から小中学校で講座
 南砺市は2015年度から、市内小中学校の授業に、認知症の人を支える「認知症サポーター」の養成講座を導入する。市地域包括支援センターから講師を派遣し、認知症の特徴や接し方を説明する。サポーターとなった子どもには、可能な範囲で祖父母ら身近な人へのケアに一役買ってもらい、幅広い年齢層による支援につなげる。

 認知症サポーターは、患者やその家族を手助けし、認知症になっても住み慣れた地域で暮らせる環境づくりに貢献する。27日に国家戦略として示された認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)では、養成目標が従来の600万人から800万人に引き上げられた。

 南砺市で、2014年12月末までに養成したのは2106人。講座の指導役となるキャラバンメートを含めた人数の全人口に占める比率は、同月末時点で4・0%にとどまり、県の5・9%を下回っている。

 年齢層を拡大してサポーターを増やそうと、14年6月に吉江中学校で養成講座を開催。15年度からは小学5、6年生と中学生を対象とし、総合的学習の授業で取り組んでもらう。校長会を通じて実施を呼び掛け、各校に講師として市地域包括支援センター職員らを派遣する。

 講座は90分で、2時限分に相当する。認知症の種類や症状のほか、温かな接し方によって症状悪化が防げることを説明する。さりげない見守りなど肩肘を張らずに取り組むことの大切さも訴える。

 市教委は、全ての子どもが小学校か中学校のいずれかで講座を受けられるようにする考えだ。同センターは「子どもたちが講座で学んだことを親たちに伝え、住民意識の変化や支援拡大につながればいい」と効果を期待している。

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