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大火支援に恩返し、糸魚川復興へ義援金 小矢部・東蟹谷地区
 
2017年1月20日 小矢部市 地域・社会






 1991年に小矢部市東蟹谷地区で起きた小矢部大火で全国から受けた支援に恩返ししようと、東蟹谷自治振興会は住民から寄せられた義援金を新潟県の糸魚川大火の被災者に贈る。25日にも小矢部市役所に届け、日赤を通じて現地に贈り、復興に役立ててもらう。

 小矢部大火は1991年9月28日未明、東蟹谷地区の藤森集落で発生。台風による強風で飛び火し約6時間にわたって燃え続け、藤森、名畑両集落の住宅など29棟を全焼、6棟を部分焼した。全国ニュースで報じられたことで各地から支援物資や約4600万円の義援金が寄せられ、義援金は仮設住宅建設や被災世帯へ配分された。

 東蟹谷自治振興会は2004年の新潟県中越地震、11年の東日本大震災の発生時にも被災地に義援金を贈ってきた。糸魚川大火の鎮火から4日後の昨年12月27日には、東蟹谷自治振興会長で藤森区長の高城和夫さん(68)が、加藤幸雄市議と被災地を訪れた。糸魚川は建設関係の仕事で何度も訪れた縁のある地。焼け跡を目の当たりにし、家を失った人のことを思い「支援をしなければ」と感じたという。

 高城さんは東蟹谷公民館で2日に開かれた地区の新年祝賀会で、住民ら約90人に協力を呼び掛け、義援金箱を設置。8日には藤森自治会の総会で、支援への賛同を得た。

 自治振興会役員は18日夜、義援金箱を開いた。寄せられた4万802円に、藤森自治会と自治振興会からの各10万円を加え届ける。高城さんは「恩返しをしたいという思いだけ。わずかな額だが被災者に少しでも行き渡ればうれしい」と話している。

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