上水道の水流を活用した砺波市の上中野配水場マイクロ水力発電所の開所式が27日、現地で行われ、発電を開始した。松島浄水場(南砺市松島)から送られてくる水道水の有効落差41メートルを利用して発電し売電する。
発電電力は1時間当たり26・6キロワットで、年間発電量は一般家庭64戸分に相当する23万キロワット。北陸電力に全量を売電し、年間780万円の収入を見込む。売電価格は20年間変わらず、事業を継続する。
県内で水道事業者が直接事業主となって発電し売電するのは砺波広域圏事務組合に次いで2番目で、全国的にもあまり例がないという。発電所は昨年9月に着工し、総事業費は5311万円。
式には関係者約50人が出席。夏野修市長が「自然エネルギーを利用した発電で、水道事業の安定に寄与する」とあいさつし、今藤久之市議会議長が祝辞を述べた。市長が発電開始のスイッチを押し、瘧師富士夫県議、杉本庄一市自治振興会協議会長らがくす玉を割って開所を祝った。
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