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利賀の人口半減544人 「村時代」の94年から
 
2017年6月23日 南砺市 地域・社会






 南砺市利賀地域の人口が5月末で544人となった。「人口千人の村」と言われた旧利賀村時代からほぼ半減。若年層の流出に歯止めがかからず、高齢化率(人口に占める65歳以上の人の比率)も50%近くに上る。このまま手をこまねいていると、約30年後には174人になるとの試算もあり、“消滅”の可能性が現実味を帯びている。

 旧利賀村の人口は1994年に1050人だったが、98年から99年にかけて千人を切った。同村など8町村合併で南砺市が誕生した2004年は913人。それから13年で369人減少し、減少率は40・4%になる。

 600人を割り込んだのは、市誕生10周年の14年10月末。その後の2年半で、550人を切り、過疎化に拍車が掛かっている。今年5月末現在544人と、旧8町村別で最少。住民票を残したまま転出している人もおり、実際はさらに少ないとみられる。

 一番の原因は地理的な悪条件だ。平野部までは曲がりくねった国道を経て、車で約30分。工事で長期間通行止めになることもあり、通学や通勤には不便だ。このため、若年層は高校や大学進学を機に転出し、そのまま戻らないケースが目立つ。

 この結果、お年寄りが残され、高齢化率は5月末で46・5%。市平均を10ポイント上回る。1人暮らしや夫婦のみ世帯も多く、介護が必要になると、平野部に家を構える子ども宅へ移る傾向が強い。

 宮下秀明市利賀行政センター長は「地元に雇用の場が少ないのがネック」とみる。かつては、村役場や農協、森林組合が住民の働き場所となっていたが、町村合併前後に農協や森林組合も広域合併し、利賀独自の採用ができなくなったという事情がある。

 Uターンがままならない上、地域の担い手として期待されていた中堅の人材が出て行くこともある。区長の1人は「集落がいつまで存続できるか…」と不安を募らせる。

 市の試算によると、人口減に何も手を打たなければ、2045年に174人まで落ち込む。「最悪の未来」を回避できるかが問われている。

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