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「動く芸術品」を細部まで見て 城端で企画展、
 
2017年11月20日 南砺市 スポーツ・文化






 曳山(ひきやま)の彫刻やからくり人形などを紹介する企画展「曳山 美と技」が南砺市城端曳山会館で開かれている。職人の技術が集約された「動く芸術品」を彩る品々を間近に展示し、訪れる人の目を引いている。来年3月25日まで。

 約300年の歴史を誇る5月の城端曳山祭は昨年、ユネスコ無形文化遺産に登録された。企画展は、曳山の装飾の一部となっている彫刻や人形を個別に展示し、細部まで作り込まれた美術工芸品としての価値の高さを感じてもらおうと開催。山町6カ町に伝わる装飾品を並べた。

 「鷄阿和勢稚游(にわとりあわせちごあそび)」は1971年に名工・初代荒木和助が手掛けた曳山の背部を彩る「見返し」。ニワトリと遊ぶ10人の子どもたちの豊かな表情を表した。精巧な「逆立ちかるわざ人形」や金銀の刺しゅうが美しい大黒天の衣装や幕などが並び、絢爛(けんらん)豪華さから往時の城端町人の繁栄がうかがえる。

 山下茂樹館長は「曳山に取り付けられているときは細部までじっくり見ることができない品々。価値を知ってもらいたい」と話している。

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