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わら製の牛に光明 湯布院町蝗攘祭の関係者ら小矢部視察
 
2017年12月7日 小矢部市 地域・社会






 大分県湯布院町の五穀豊穣(ほうじょう)を祈る蝗攘祭(こうじょうさい)の関係者が6日、小矢部市を訪れた。祭りは生きた牛が街中を練り歩くのが見せ場だが、ことしは韓国で発生した家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)の影響で行列は休止を余儀なくされた。今後、別の方法で祭りを盛り上げられないかと、メルヘンおやべ源平火牛まつりで使うわら製の牛を見学した。関係者はわら製の牛を2、3頭作ってもらいたいとの意向を示し、小矢部の関係者は「正式な要請があれば検討したい」と前向きに協力する考えを示した。

 8月15日に行われる蝗攘祭は虫追い行事を再現したもので、乗っていた馬が稲株につまずいたことで源氏の兵に討たれた平家方の武将、斎藤実盛の怨念が害虫となって稲を食い荒らした言い伝えにちなむ。実盛に見立てたわら人形を載せた牛約10頭が練り歩いた後、人形を燃やし霊を慰め豊作を祈っている。

 湯布院町肉用牛振興会長で祭り実行委員長の河野浩二さん(63)ら4人が訪れ、津沢地区の倉庫で保管されている火牛を見学。火牛まつり実行委員の話を聞き、市役所では火牛の作り方の映像を見た。

 河野さんは30年以上続く行列の休止を残念がる住民も多いとし「プラスチックの牛などもあるが絵にならない。小矢部の牛は素朴な味がある。祭りに光が見えた」と話し、実行委で来年度からのわら製の牛の使用を早急に検討するとした。火牛まつり実行委の屋敷吉信さん(55)は「源平と牛のつながりで湯布院町との交流につながれば。ぜひ協力したい」と話した。

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