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加越線の歴史が冊子に 1972年に廃線
 
2018年1月16日 砺波市 地域・社会






 小矢部市石動と旧庄川町青島(砺波市)間を結んでいた民間鉄道・加越線の歩みをまとめた冊子が、ネコ・パブリッシング(東京)から発刊された。電化計画など進取の気風を示す動きが紹介され、興味深い内容となっている。

 この鉄道は1915(大正4)年に青島−福野間で開業し、22(同11)年には石動まで延伸した。井波地域の紡績工場などの貨物輸送や、井波別院瑞泉寺と高瀬神社参拝客の移動手段など幅広い役割を担っていた。72年に廃線となった。

 冊子では、中越鉄道(現JR城端線)開業を機に、砺波地方の東西を結ぶ路線開設への機運が高まり、まずは青島−福野間で開通したという成り立ちを説明。先進的な取り組みとして、30年代と国内最初期のディーゼルカー導入や電化を目指した50年代の動きを紹介している。

 加越線資料保存会(宮脇逸郎会長)から写真や資料の提供を受け、城端線と加越線が並ぶ福野駅、寺院風建築の井波駅に止まる車両など興味深い写真を数多く掲載した。

 同社の「後世に語り継ぎたい鉄道」シリーズの一つ。B5判、48ページ。本体価格1250円。

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