小矢部市と石川県津幡町を結ぶ旧北陸道の倶利伽羅峠山頂で２２日、歴史国道イベント「くりから夢街道ウオーク　加賀ｖｓ越中源平大綱引き合戦」が行われた。小矢部側の参加者は源氏、津幡側は平家に見立てて対戦。小矢部側が敗れ、通算成績は６勝７敗と負け越しとなり、関係者はリベンジを誓った。

　木曽義仲の源氏軍が平維盛（これもり）率いる平家軍を破った倶利伽羅合戦がモチーフ。長さ１２０メートル、太さ１２センチ、重さ約６００キロの大綱を、１本１５秒の３本勝負で引き合う。

　両市町の１００人ずつが参加し、桜井森夫市長、矢田富郎町長も加わった。小矢部側では義仲に扮（ふん）した中西正史市議会議長がエールを送った。１本目は小矢部側が勝ったものの、２、３本目は津幡側に軍配が上がった。小矢部側は２年連続勝利を逃した。桜井市長は「来年勝ってイーブンに戻したい」と語った。

　綱引き後は、越中と加賀の２コースに分かれて歴史国道を散策。源平の郷埴生口へ向かう越中コースは、市道源平線（通称・源平ライン）の路面崩落を受け、ルートを一部変更した。参加者は見頃の八重桜を眺めたり、地元ガイドからの説明を聞いたりして地域の文化や自然に親しんだ。わらじで歩く体験もあった。

　開会のアトラクションで、小矢部市の「のばな和太鼓」などが披露された。国土交通省の福濱方哉富山河川国道事務所長があいさつした。

　イベントは、倶利伽羅峠を越える旧北陸道が歴史国道として整備されたのを機に両市町などでつくる実行委と北日本新聞社などが行っている。

© 北日本新聞