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井波の木彫刻、日本遺産認定
 
2018年5月25日 南砺市 地域・社会






 文化庁は24日、地域の有形、無形文化財をテーマでまとめて魅力を発信する「日本遺産」に、南砺市の「宮大工の鑿(のみ)一丁から生まれた木彫刻美術館・井波」など13道県の13件を認定した。既に遺産入りしていた「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜」には富山、高岡両市が加えられた。県が「薬都とやま〜立山からの幕開き〜」と題して申請していた配置薬業は認定されなかった。 

 南砺市の日本遺産は井波彫刻を核に、井波別院瑞泉寺山門、太子堂など計33の有形、無形の文化財で構成する。

 井波彫刻は、瑞泉寺再建の際、京都から派遣された彫刻師が地元の宮大工に技術を伝えたのが始まりで、石畳の八日町通り沿いを中心に彫刻工房と町屋が立ち並ぶ。木彫刻を施した看板や表札が至る所に飾られ、まち全体が「木彫美術館」のような空間となっている。文化庁は「町並みの木彫刻と今に続く技術の双方を体感できる」と評価し、五箇山合掌造り集落などとの周遊プラン作りにも期待感を示した。

 南砺市は2016年に「民謡の宝庫」、17年に「日本一の木彫刻のまち『井波』」をテーマに申請したが落選。井波彫刻としては今回が2度目の挑戦だった。

 県内では15年に高岡市の「加賀前田家ゆかりの町民文化が花咲くまち高岡−人、技、心−」が認定されている。

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