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クロスランドタワー廃止 小矢部市方針
 
2018年6月19日 小矢部市 スポーツ・文化






 小矢部市はクロスランドタワーを廃止する方針を決めた。設備の改修に多額の費用がかかるのが主な理由で、安全面での不具合が分かった時点で利用を直ちにやめる。18日の市議会公共施設再編特別委員会で示した。市関係者によると、早ければ2025年度までに廃止し、その後は民間譲渡の選択肢もあるが、解体を視野に入れているという。

 小矢部市鷲島のタワー(高さ118メートル)は建設費約14億円かけて1994年に完成し、地上100メートルの展望フロアからは雄大な景色を望める。

 タワーの耐用年数は2041年度だが、エレベーターは19年度に迫っている。特殊なデザインで専用の部品は既に生産しておらず、改修には約2億4千万円がかかる見通し。入館者数はオープン時約18万人だったが、近年は3万人前後で推移し、維持管理に毎年約300万円の赤字が出ている。将来的に市の大きな負担となる可能性のあるタワーについて、市議会は5月末に「廃止の方向性を早急に示すべきだ」との内容を盛り込んだ意見書を出していた。

 委員会で市は、45年度までが期間の「市公共施設再編計画」最終案を説明。タワーのあるクロスランドおやべではメインホールは定期的に改修して維持し、小ホールの機能を見直す。方針を踏まえた同施設の具体的な計画を12月に決める。関係者によると、早ければ再編計画前期の25年度までにタワーを廃止する。

 市のシンボルとしてタワーは親しまれているため、桜井森夫市長は、できる限り建物を維持したいとの考えを示した。

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