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イノシシ被害ゼロへ 砺波・般若鳥獣対策協
 
2018年7月10日 砺波市 地域・社会






 砺波市の般若地区鳥獣被害防止対策協議会(牛古一善会長)は8日、同市徳万の「砺波青少年自然の家」周辺で、イノシシ用の金網フェンス(防護柵)を設置した。電気柵の取り付けが困難な山際に立てることで道路から集落へのイノシシの侵入を防ぎ、農作物の被害を軽減するとともに、同施設利用者や住民の安全を守る。

 中山間地の般若地区ではイノシシによるタケノコなど農作物の被害が目立ち、2015年から地区全体で取り組みを始めた。安川、頼成、徳万、三合新、福山の5自治会が協力し、電気柵を5.6キロ設置している。

 電気柵は設置後、秋に巻き取って春に張り直すため、山際での作業は労力を要する上、雑草が触れると漏電の可能性もあり、草刈りを頻繁に行う必要がある。一方、金網フェンスは費用がかかるが、設置すると半永久的に使用でき、維持管理しやすい利点がある。昨年初めて市営赤坂霊苑周辺で600メートル設置した。

 この日は住民や市職員、業者ら64人が参加。くいを打ち付け、高さ1.2メートルのフェンスを砺波青少年自然の家のグラウンドや体育館を取り囲むように、約540メートルにわたって設置した。ゲートも設け、フェンス上部は積雪対策として針金を通して補強した。

 金網の設置距離は計1.14キロになり、牛古会長は「農作物被害をゼロに近づけ、住民の安全・安心の確保にもつなげたい」と期待している。

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