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大門素麺、魅力を発信 砺波に資料館
 
2018年8月14日 砺波市 地域・社会






 砺波市の特産「大(おお)門(かど)素(そう)麺(めん)」に関する資料や道具を保存・展示する大門素麺資料館が12日、同市大門にオープンした。地元の庄下自治振興会が廃寺を改修して活用。そうめん作りの工程を精巧に再現したジオラマ人形などを通じて大門素麺の歴史と作業内容を分かりやすく紹介し、来館者に魅力を広くアピールする。

 大門素麺は江戸末期に能登から伝わったとされ、細く長く丸まげ状にまとめた麺や和紙の包装が特徴。砺波市の「となみブランド」に認定されている。高齢化や後継者不足により、昭和初期に最大65軒程度あった生産者は現在、11軒に減少。地元の特産を発信し、歴史を後世に伝えていこうと開設した。

 館内には、大門素麺の製造道具や写真、北日本新聞の記事などを展示し、製造過程の映像も上映している。

 ジオラマ人形は地元の末永忠宏さん(45)が製作。粘土で作った高さ約20センチの人形25体を並べ、生地作りから手延べ、箱詰めまで18工程を表現した。

 道を挟んで隣接する「農家レストラン大門」と協力し、来店客を同館に案内してもらう。館長の末永優さん(68)は「大門素麺の魅力を知ってもらい、特産の継承につなげたい」と話している。資料館は、集会所「大門いこいの家」としても利用する。

 12日は現地でセレモニーがあり、佐武勇庄下自治振興会長が「充実した施設で、砺波の観光スポットになればいい」とあいさつ。土田英雄JAとなみ野常務理事、今堀利宣同JA庄西支店長、境欣吾大門素麺事業部長が祝辞を述べ、田川和孝大門自治会長らが加わり、テープカットした。住民らが訪れ、館内を見て回った。

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