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IoTで故人と再会 小矢部の光顔寺
 
2018年10月25日 小矢部市 地域・社会






 小矢部市本町の光顔寺(養宇(かいや)尚史住職)は、境内に建設した納骨堂にIoT(モノのインターネット)を取り入れ、故人の人生や家族との思い出を収めた動画と写真の保存・再生や、参拝者の記録ができるようにした。少子高齢化や単身世帯が増える中、先端技術を使った新しい供養のかたちを提案する。

 光顔寺は2016年に納骨堂「越乃國阿弥陀堂」を整備し、現在は9割が埋まる。今回「明照廟堂(みょうしょうびょうどう)」を増設。収容数は全体で個別の納骨壇が2009壇、合祀(ごうし)壇が1万5千体に拡充し、北陸最大規模という。

 明照廟堂は木造2階建て延べ約200平方メートル。計4カ所に設置した共同のモニター(23インチ)を操作し、親族がカードキーで認証すれば、フルハイビジョンの動画や写真を視聴できる。参拝した人が訪問日やメッセージを記録する機能もある。

 動画や写真はデータを持ち込めば、保存してもらえる。生前に自ら人生を回顧する動画などを用意しておくことも可能だ。容量は1人につき10ギガバイトまで。

 同寺には富山、石川両県の自治体や成年後見人から納骨堂に関する問い合わせが相次いでいるという。養宇理住職代理はIoT化した納骨堂は北陸初とし「子や孫の将来世代もお参りしやすい仕組み。家族の関係や思い出を先端技術でつなぎたい」と話した。27日から一般向け内覧会を行う。

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