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「ヤーコン」加工所完成 小矢部の下後亟営農組合
 
2019年1月22日 小矢部市 地域・社会






 小矢部市特産の根菜「ヤーコン」の加工所が同市下後亟(しもごぜ)に完成した。市内で最も広い栽培面積を手掛ける下後亟営農組合(山室直広代表理事)が県の補助金を活用して建て、新商品の漬物作りに取り組む。ヤーコンの加工をメインにした施設が市内にできるのは初めてで、女性の就農拡大も目指す。

 下後亟営農組合は2013年からヤーコンの栽培に取り組み、山室代表理事は小矢部市内の五つの生産者や団体でつくる「いなばヤーコン倶楽部」の副会長を務めている。同組合は18年、市内全体の栽培面積の半分を占める約35アールにヤーコンを植え付けた。

 収穫したヤーコンのうち味は問題ないものの、見た目や大きさが原因で売り物にならないものが半分を占めるため、加工品作りに本腰を入れることにした。農業に携わる女性の働く場所も増やそうと、県の補助金を活用。18年12月末に同組合の育苗施設横に平屋建ての加工所が完成した。工事費400万円で、延べ床面積20平方メートル。作業場や冷蔵庫、ガス台などを設けた。

 新たなヤーコンの加工品として、シャキシャキとした歯ごたえも生かせる漬物に着目し、18年に収穫したヤーコン50〜60キロを使って試験的に取り組む。加工所はヤーコン茶作りやサトイモの皮むきにも利用する。

 山室代表理事は「これまで売ることができなかったヤーコンを有効活用していきたい」と話す。市内のヤーコンは18年12月に同市ならではの産品「小矢部ブランド」に認定されたばかり。同倶楽部の松井秀明会長は「加工所ができるのは大変心強い。知名度向上にさらに取り組んでいきたい」と意気込んでいる。

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