トップ > ニュース >北日本新聞ニュース >ドクターカー導入に1300万円、応急処置で救命率アップ 南砺市新年度予算

北日本新聞ニュース

ドクターカー導入に1300万円、応急処置で救命率アップ 南砺市新年度予算
 
2019年2月21日 南砺市 政治・経済


 南砺市は20日に発表した新年度の病院事業会計に、南砺市民病院のドクターカー導入費として、1300万円を計上した。

 医師による早期の応急処置によって救命率アップを目指すほか、終末期の場合は、本人が望まない延命治療を差し控えることも視野に入れる。

 救急現場では、駆け付けた隊員が家族から心肺蘇生や延命治療を望んでいないことを知らされ、自らの任務と患者の意思とのはざまで揺れる事態が起きるなど課題が多い。

 同病院のドクターカー導入には、こうした課題の解決や、一人一人にふさわしい「人生の最終章」実現につなげる狙いがある。

 延命治療を差し控えるかどうか検討するのは、院内カンファレンスであらかじめ終末期と認定され、「医師による指示書」などの書面で意思確認できた患者とする。4月に準備委員会を設け、ルール作りを進める。清水幸裕院長は「意思表示の大切さを多くの人に考えてもらうスタート台になればいい」としている。

 ドクターカーは、医療機器や無線などの設備を搭載した上で、病院に配備。導入は早くて今年末と見込まれる。出動範囲は南砺市井波、砺波市庄川両地域を軸とし、当面は平日の日中のみの運用を想定している。

© 北日本新聞
 
Copyright (c) Tonami Satellite Television Network All rights reserved.