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里山守るため牛放牧 福光・カウベルト友好会
 
2019年6月25日 南砺市 地域・社会






 イノシシやクマから農作物と人身を守るために牛を放牧するカウベルト事業の第12回入牧式が24日、南砺市小院瀬見の福光里山レクリエーション農場であり、雌牛2頭が住民や地元園児らに見守られながら緑地に放された。

 付近の農場でイノシシが作物を食い荒らしたり、クマが目撃されたりするようになったことを受け、地元住民らでつくる福光里山カウベルト友好会(川辺邦明会長)が県や市の協力で2008年から実施している。

 農場の隣に、獣の接近を防ぐ緩衝帯のカウベルトを設けて毎年牛を放牧し、周囲に電気柵を張り巡らせている。事業開始以降大きな被害はなく、里山の防衛に有効な手段として広がりを見せつつある。

 式には友好会員や福光南部あおぞら保育園の年長児19人らが出席。川辺会長が「皆さんの協力と努力があったからこそ続けられた。末永く事業を継続していきたい」とあいさつした。市内の畜産農家から借り受けた「さとこ」と「ももこ」の2頭が放たれると、園児は「里山を守ってね」と声を合わせ、草を与え触れ合った。11月まで放牧される。

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