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南砺市内52施設 9割値上がり
 
2019年7月4日 南砺市 政治・経済

 南砺市は3日の市議会全員協議会で、受益者負担の適正化を進めている市内52公共施設の使用料金の改定案を示した。1時間当たりの使用料金を比較すると9割程度の施設で値上がりする見通しだが、これまで半日や1日単位で貸し出していた施設も1時間単位で使えるようになる。

 市には旧町村時代から引き継いだ公共施設が多数あり、同規模の広さの会議室でも料金に差があるほか、使用料で賄いきれない維持費を税金で補填(ほてん)している。市は施設を利用する人、しない人との間で負担の公平性を保つため、施設面積や年間利用者数などから料金を新たに算定。値上がりは1・5倍を上限とすることを基本とした。

 現在、半日や1日単位で貸し出しを行っている施設についても、1時間当たりの利用料金を割り出した。改定後は大半が値上がりする一方、全施設が1時間単位で使えるようになるため、市は柔軟な利用につながることを期待している。

 料金の変動が大きい施設については、徐々に値上げを行う激変緩和措置期間を設ける方針。高齢者や障害者など、使用料金の減額・免除対象者も標準化する。

 今月中のパブリックコメント(意見公募)を実施した上で、9月定例会に条例改正案を上程、新年度からの適用を目指す。

■廃止の立野脇線に 市営バス代替運行
 南砺市は加越能バスが9月末に廃止する砺波、南砺両市を結ぶ「砺波立野脇線」の市内区間について、市営バスで代替運行する。市によると、民間バス事業者が廃止した路線を市が運行するのは初めてという。3日の市議会全員協議会で説明した。

 市によると、同路線の2018年度の利用者は延べ約3万2千人。利用者減少に伴って廃止されることになったが、通学や通勤の需要があるため、市で高儀駅付近(福野)−立野脇(福光)間の約18キロについて、10月から運行することにした。

 平日のみ1日4往復で、運賃は一律200円。市は1年間実証運行して需要を見極める。

 運行にかかる市の負担は約390万円を見込み、路線維持のため加越能バスに支出していた490万円より安くなるという。

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