南砺市下梨地区(平)で5年に1度の地蔵祭りが15日、地元の瑞願寺(高田健住職)で開かれた。子どもからお年寄りまで約70人がお地蔵さまに手を合わせ、住民の幸せを願った。ハスの造花作りや流しそうめんといった催しもあり、集落を挙げてにぎやかに開催した。
下梨地区の地蔵祭りは、瑞願寺を拠点に住民が寄り合う場をつくろうと、二十数年前に始まった。かつては集落に安置された「六地蔵」の前で開いていたが、お年寄りが増えて屋外での開催が難しくなったことから、今では祭りの際にお地蔵さま1体を本堂に移し、住民が集まっている。
高田住職の読経や講話に続き、住民たちがお地蔵さまの前で焼香し、手を合わせた。
子どもたちや女性は、色とりどりの紙を重ね合わせてハスの造花作りに取り組んだ。紙の先をねじって花びらのようにとがらせ、紙コップに次々と貼り付けた。地元の青年でつくる獅子舞運営会の協力で、境内で流しそうめんも行った。近藤千莉さん(9)は「ハスをうまく作ることができた」、辻由紀乃さん(9)は「そうめんがおいしかった」と笑顔を見せた。
主催した下梨百人講の羽馬一夫会長(80)は「皆で子どもの幸せを願うと共に、集落の絆を強くする機会になればいい」と話した。
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