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れんが製かまど、産業観光の目玉に
 
2020年2月14日 砺波市 地域・社会






 若鶴酒造(砺波市三郎丸)が建設を進めている産業観光の新たな拠点施設「令和蔵」で13日、社員の有志がかまどを手作りした。ウイスキーのたるを燃料として再利用し、イベントなどで炊きたてのご飯やピザ、地元食材の薫製を提供する計画。施設は3月23日にオープンする。

 かまどは、有機農業の普及に取り組む全国愛農会(三重県)が物資の少ない戦後期に考案した「愛農かまど」を採用。燃料効率が良い構造で、少ないまきで上手に調理できるのが特長とされる。

 同会メンバーの野呂由彦さん(60)=三重県多気町=の指導の下、社員8人がれんがを組み、モルタルで固定していった。

 完成したかまどを使った調理体験を、産業観光の新たな目玉にする。ウイスキーのたるで香り付けした薫製と、自社の酒との取り合わせを楽しむイベントなども検討している。

 稲垣貴彦取締役は「地元の酒と食材の魅力を発信する場所にしたい」と語る。

 令和蔵は木造平屋建て182平方メートル。若鶴酒造にとっては「大正蔵」「昭和蔵」に続き、元号を冠した三つ目の施設になる。外国人観光客の増加に対応し、県内の酒造メーカーでは初となる免税店を設け、物販機能も充実させる。

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