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冬のアスパラ増産に力
 
2020年2月21日 砺波市 地域・社会






 JAとなみ野管内の農家でつくる「アスパラガス研究会」(百生(ももせ)真会長)は、冬期にハウスで育てる促成栽培に力を入れている。収穫期の終盤を迎え、前年度を上回る収穫量を見込む生産者がいる一方、夏場に病気で葉を枯らすなどして苦戦した農家もいる。会員たちは「栽培方法を研究し、質の高いアスパラを作りたい」と話している。

 研究会は2016年7月に発足し、生産者6人が活動する。

 アスパラの促成栽培は4月に苗を植え、11月末までは畑で育てる。12月にハウスに移し、年末から2月下旬にかけて収穫する。

 ハウスの土の中に電熱温床線を敷いて成長を加速させる「伏せ込み促成栽培」を導入している。露地栽培している主要産地の北海道や長野県より3カ月早く出荷できるのが特長で、冬場の収益確保を図っている。

 砺波市柳瀬の山本農産(山本亮一社長)では、23平方メートルのハウスを17〜18度に保って栽培。昨年は虫に葉を食べられるなどの影響で100キロの収穫にとどまったが、今季は順調に成長し300キロを見込む。会員の山本社長(39)は「年によって収穫量に差があるので、育て方を勉強して量を安定させたい」と話した。

 一方、南砺市内のハウスで栽培する百生会長は、最も収穫量が多かった3年前の10分の1程度しか収穫できなかった。畑で育てていた段階で葉が病気にかかったことが原因という。

 百生会長は「栽培方法を試行錯誤している。消費者に冬場のアスパラを知ってもらえるように会として研究を重ねたい」とした。

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