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夢の平スキー場、今季営業できず終了
 
2020年2月21日 砺波市 地域・社会






 砺波市五谷のとなみ夢の平スキー場が20日、暖冬の影響で今シーズン一日も営業できないまま今季を終了した。今後も十分な積雪が期待できないことから、運営する同市五谷観光企業組合(山本信一代表理事)が営業終了を判断した。同組合によると、一日も営業できなかったのは同組合が運営を始めた1981年以降で初めて。延べ6日間の営業にとどまった昨季に続き、苦しいシーズンとなった。

 夢の平スキー場は昨年12月21日に今季の安全祈願祭を実施。同月22日にオープンしたが、雪不足で休業が続いた。2月以降も最大で約40センチしか積もらず、滑走できる状態にならなかった。同組合が19日に開いた役員会で営業終了を決めた。

 今月上旬に予定されていた市民体育大会、夢の平ジャイアントスラローム大会はいずれも中止。毎年恒例のとなみ夢の平スノーフェスティバルも開催できなかった。市内の小中学校計9校が予定していたスキー学習もキャンセルとなった。

 同スキー場は標高515メートルで、県内スキー場で最も標高が低い。20日はゲレンデ下部の積雪が10センチ、上部が15センチで、所々で雪の上にコスモスの枝が出ていた。

 近年の暖冬や少子化による競技人口の減少で、スキー場の経営は厳しさを増し、“冬の時代”を迎えている。山本代表理事は「リフトを動かせなければ、施設運営の費用を回収できない。スキー客を取り込めないのが一番痛い」と言い、「せめて来シーズンはたくさん降ってほしい」と願った。

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