南砺市は２０日、２０２０年度予算案を発表した。大型のイベントやハード整備が一段落したことを受け、一般会計は前年度当初比１・５％減の３２５億５千万円となり、３年ぶりに減少した。市特産の「あんぽ柿」の共同加工施設の整備費や、７月にも本格着工する井口義務教育学校（仮称）の新築工事費などを盛り込んだ。

　共同加工施設は南砺市高宮（福光）の富山干柿出荷組合連合会が出荷場近くに整備。９月着工、来年３月の完成を目指す。国と県の補助を含め２億４４８９万円を予算化した。

　井口義務教育学校の新築工事費は１億３９７０万円を計上。旧校舎の解体と新築部分の基礎工事に充てる。四つの分庁舎を福光庁舎に統合する整備事業は太陽光発電設置工事に加え、駐車場や授乳室の整備費なども含め１億３２２８万円を盛り込んだ。

　エコビレッジ事業関連の新事業として、国連の持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）の推進事業に１６３万円、木質資源の地域内資金循環システム構築事業に９４万円を計上した。

　一般行政経費、投資的経費で引き続きマイナスの要求基準（シーリング）を設け、歳出抑制に努めた。

　一般会計と７特別会計、３企業会計の予算総額は前年度比０・４％減の５６１億２６６６万円。

© 北日本新聞