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70年前の民具・方言紹介 砺波郷土資料館が冊子発行
 
2020年5月22日 砺波市 地域・社会






 砺波市砺波郷土資料館は冊子「伝えたい民具と方言」を発行した。約70年前に砺波地方で使われていた農機具や祭りの道具、方言を写真やイラストを交えて分かりやすく紹介し、当時の暮らしぶりを伝えている。

 元館長の高原徹さん(72)=同市小島=が、若い世代には昭和を生きた人々のたくましい姿を知ってもらい、高齢者には当時を懐かしんでほしいと1年かけて作成した。同館が昨年発行した「民具で歳時記」の続編に当たる。

 「足踏み脱穀機」や、雨や雪の日に着用した「とんびござ」などの民具を取り上げ、住民をモデルにした再現写真や、実際に使っていた人の思い出話のほか、高原さんが描いたイラストを掲載した。

 砺波市では民具6900点が国の重要有形民俗文化財に指定されている。これらの貴重な民具について、古い方言を使って記している。市内21地区で100人以上に聞き取り調査し、地区による方言の違いも明らかにした。

 高原さんは「厳しい時代を生き抜いた人々の知恵や工夫を知ってほしい」と話している。

 冊子はA4判32ページ。500部作成し、公民館や高齢者施設に贈った。市内の小中学校にも配布する。希望者には同館で無料で配る。問い合わせは同館、電話0763(32)2339。

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