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農薬散布ドローン製作 砺波の坂本さん
 
2020年5月25日 砺波市 地域・社会






農薬散布ドローン製作 砺波の坂本さん

 砺波市増山で住民有志が運営する「増山城 蔵蕃そば」の社長、坂本勲夫さん(68)=同市池原=はラジコン製作の趣味を生かして農薬散布用ドローンを作り、地元農業法人などの負担軽減に貢献している。現在も通算8台目を製作中だ。

 坂本さんは中学生の時に初めてラジコン飛行機を作った。工作機械メーカーに勤めていた40歳のころに再び取り組むようになり、ラジコンのヘリや飛行機を操縦して楽しんだ。

 ドローンを最初に作ったのは7年ほど前、会社を退職後に増山地区の農業法人で働いた時だった。炎天下に人力でカメムシ防除薬をまく重労働を楽にしてほしいと、ラジコンの腕を見込んだ経営者から頼まれた。

 ドローン本体はキットを購入して組み立て、薬液タンクや噴霧装置はホームセンターなどの市販品を加工して取り付ける。併せてパソコンで衛星利用測位システム(GPS)や高度制限などを設定し、約1カ月かけて仕上げる。完成品を買うより大幅に安くできるという。これまで地区内外の農業法人や営農組合に計7台納め、坂本さんの指導を受けた人が操縦している。

 そば店の仕事も忙しく、新たにドローン製作を引き受けることは難しいが、5月中には増山の農業法人に納める予備機を完成させる。「空を飛ぶ物を自分で作ることはとても楽しく、農作業軽減にもなれば、うれしい」と話している。

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