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南砺平高郷土芸能部へ手作り草履 上平老人ク連贈る
 
2020年7月1日 南砺市 地域・社会






南砺平高郷土芸能部へ手作り草履贈る

 南砺市上平老人クラブ連合会(宮崎秀幸会長)は30日、南砺平高校郷土芸能部に手作りの草履約20足を贈った。生徒が長年にわたって使ってきた草履の傷みが目立ってきたため、学校からの依頼を受けて作った。生徒たちは心のこもった草履を手に「より良い舞台を披露したい」と意気込んでいる。

 上平老人クラブ連合会はわら細工の技術伝承と会員の冬場の健康づくりを兼ね、毎年1〜3月にわらじ作りに取り組む。地元獅子舞保存会などから300足ほどの注文がある。一方、草履作りは約10年ぶり。依頼を受けて約30人が技術を受け継ぐ会員に教えてもらいながら、地元産のわらをより、丁寧に編み上げた。

 30日は宮崎会長(72)と藤井信子副会長(73)、事務局の櫻井猛さん(71)の3人が草履を届けた。

 郷土芸能部では、上平に伝わる民謡「お小夜節」を踊る生徒が草履を履く。これまで使ってきた市販の草履はすり減り、ぼろぼろになっていた。草履の鼻緒は衣装の帯と同じ黄色でそろえられており、踊り手ら7人が喜んだ。

 男子部長の上口駿渓さん(3年)は「新しい草履で、一人でも多くの人を感動させられる舞台をつくりたい」と話し、女子部長の古屋明優香さん(同)は「古い草履で踊ると足が痛かった。これでいい踊りができると思う」と感謝した。

 宮崎会長は「草履を編む技術を伝承するきっかけにもなり良かった。練習の成果をしっかり発揮してもらいたい」と激励した。


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