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地域通貨導入へ研究会 「南砺幸せ未来基金」新プロジェクト
 
2020年8月4日 南砺市 地域・社会






 市民からの寄付金を地域の課題解決に役立てる「南砺幸せ未来基金」(南眞司代表理事)は、南砺市内で利用できる電子地域通貨の導入に向けた「南砺土徳コインプロジェクト」に乗り出す。資金を市内で循環させる仕組みづくりが狙い。商工関係者や金融機関と連携し、9月にも1回目の研究会を開く。

 地域通貨は、特定の地域内で資金の循環を促し、経済を活性化させるのが狙い。普及が進むキャッシュレス決済は、東京や海外のカード会社などに決済手数料が入るケースが多く、地方にメリットは少ない。

 地域通貨の仕組みがこうした課題を解消するだけでなく、「持続可能な開発目標(SDGs)」未来都市に選ばれた市の理念にかなうとして、今回のプロジェクトを企画した。プロジェクト名は、南砺特有の精神風土「土徳」を付けた。今後、プロジェクトのメンバーを募り、定期的に研究会を開く。

 7月31日に同市福光の福光中央会館でキックオフミーティングがあり、岐阜県高山、飛騨、白川の2市1村で使える「さるぼぼコイン」の仕掛け人である飛騨信用組合(高山市)の古里圭史常勤理事が講演した。

 古里常勤理事は、大手のキャッシュレス決済を使った場合、決済に伴う消費活動などのデータも東京に流れてしまうと指摘。「電子地域通貨は地域のデータを地域に残し、さまざまなサービスに生かすことができる」と話した。

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