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砺波の工芸で楽器製作 藤津神社で奉納演奏
 
2020年9月4日 砺波市 くらし






 砺波市苗加の藤津神社(酒井晶正宮司)で3日、「地産地奏の秋まつり」が開かれた。県内外の音楽家らが、砺波地方の木彫や陶芸の技術を生かして製作した楽器で「こきりこ節」を奉納演奏した。(高田莉緒奈)

 酒井宮司が、地元の芸術家や職人の技を取り入れた楽器を広めようと企画した。彫刻家の中嶋外志男さん(71)=南砺市野田(城端)=が古代ギリシアで生まれた弦楽器「ライアー」を製作。越中三助焼窯元、谷口均さん(60)=砺波市福山=が陶製のオカリナを手掛けた。

 この日の演奏は、ライアー奏者の大坂さゆりさん(53)=富山市神通本町=と福明佳子さん(55)=石川県野々市町=が参加。オカリナは寺職員の北川毅さん(60)=同県小松市=が奏でた。歌手の林道美有紀さん(35)=南砺市城端=が歌い、酒井宮司と参拝者13人がこきりこを打ち鳴らして境内に優雅な音色を響かせた。

 今後も砺波や南砺の寺社で演奏会を開き、新しい楽器をPRする。林道さんは「ライアー、オカリナとの共演は初めてだったが、柔らかい音色がこきりこ節の世界観と合っていた」と振り返った。酒井宮司は「砺波地方の伝統工芸や民謡がもっと身近になり、たくさんの人に親しまれるようになってほしい」と語った。

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