南砺市議会は14日、市が進める6事業について、議会側が効果や必要性を検証する「事業評価」に基づく提言書を初めて市に提出した。最も厳しく評価したのは木質ペレット事業で、「見直しの上縮小」すべきとした。
来年度予算や今後の取り組みに評価を反映してもらうため本年度、全議員が所属する決算予算特別委員会を設置。総務文教、民生病院、産業建設の3部会に分かれ、現地視察や決算状況を踏まえて6事業を検証した。
木質ペレット事業は市内の製材所などから出る端材でペレットを作り、燃料として地元で消費する取り組み。議会は事業に対する市の支出が年間4千万円を超える点を挙げ、「市民への広がりが少なく、事業だけが突出しているように思われる」と指摘した。
空き家バンク活用促進事業補助金と通所型サービスB事業補助金は、最高評価の「拡充する」。出生祝い金事業と南砺の森のソコヂカラ事業は「改善し継続する」と評価した。
同日の臨時会終了後、向川静孝議長が田中幹夫市長に提言書を渡した。
■コロナ対策費補正など可決 南砺市議会は14日、臨時会を開き、新型コロナウイルスに対する緊急経済対策費を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算1億1798万円(累計398億5817万円)など3議案を可決、19年度一般会計歳入歳出決算など11件を認定し、閉会した。
補正は市出身の大学生や専門学生に一律5万円を給付する大学生等就労支援事業や、冬に市内の宿泊を喚起するキャンペーン事業、在宅介護家族支援金支給事業などを盛り込んだ。
財源は財政調整基金1億1783万円のほか、国県支出金14万円を充てる。
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