トップ > ニュース >北日本新聞ニュース >6年目は適合品種実験 チューリップ球根「ネット栽培」

北日本新聞ニュース

6年目は適合品種実験 チューリップ球根「ネット栽培」
 
2020年10月16日 砺波市 地域・社会






 チューリップ球根を長い網(ネット)で上下から挟んだまま地中で栽培する「ネット栽培」の実証普及事業が砺波市の農家で始まった。本格的な研究が始まって6年目となる本年度は、ネット栽培に適した品種などを調べながら普及に取り組む。

 ネット栽培は、球根をまとめて植え、ネットを引き上げて一括で収穫する。少人数で作業できることからオランダで広く行われている。県花卉(かき)球根農協(砺波市)や市球根組合が2015年度から国の事業として取り組み、コンピューターで自動化した作業ロボットを開発。狭い畑に合うよう、さらに機械の小型化と試験栽培を進めている。

 本年度は砺波、南砺両市の地区球根組合が県や両市の助成を受け、計3ヘクタールでネット栽培する。15日は砺波市大門の山田興一さん(60)の約30アールの畑で、ロボットが土を掘って球根を挟んだネットを埋め、土をかぶせた。例年なら5人で1日半かかった作業が半日ほどで済んだという。

 砺波市は栽培面積、出荷球数とも県内最大だが、球根農家数は15年度の34から本年度は27に減っており、ネット栽培普及による省力化で生産拡大や新規参入を促す。

© 北日本新聞
 
Copyright (c) Tonami Satellite Television Network All rights reserved.