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クマに襲われ女性けが 城端、自宅庭で背後から
 
2020年11月20日 南砺市 地域・社会

 19日午前6時25分ごろ、南砺市西明(城端)で、自宅の庭で落ち葉を集めていた女性(74)が背後からクマに襲われた。顔や膝にけがを負い、砺波総合病院に運ばれた。命に別条はないものの、けがの程度は不明という。県内では8月9日以来となる人身被害となり、今年5件目。クマの出没が急増した秋以降では初めての被害となった。

 県によると、女性は左顔面にかみ傷を負ったほか、左膝付近からも出血した。自力で自宅に逃げ戻り、家族が119番して病院に運ばれた。

 クマは女性を襲った後に逃げ、市や警察、市有害鳥獣捕獲隊員らが一帯をパトロールしたが、見つからなかった。20日に再びパトロールを行うとともに、周辺に注意を呼び掛けている。

 女性の家族によると、女性が竹ぼうきを使って落ち葉を集めていたところ、背後からクマが覆いかぶさるように襲ってきた。女性は自宅に逃げた後、出血した顔にタオルを当て、救急隊を待っていたという。女性の長男(53)は「突然の出来事で動揺した様子だった。庭にクマがいたと思うと怖い」と話した。

 現場は山間部の集落。近くの70代男性はここ数年、西明でクマが出没した記憶がないといい、「人が襲われるとは想像もしていなかった。クマは朝夕に活発になるので、通勤している家族が心配だ」と不安そうな表情を浮かべた。近所の70代女性は「助かってほっとしている。まだ捕獲されていないので、しばらく気を付けたい」と話した。

 人身被害の発生を受け、現場から約3キロ離れた城端小学校は集団下校を実施。城端中学校は被害を知らせるメールを保護者に送り、注意を呼び掛けた。現場近くのトナミロイヤルゴルフ倶楽部(同市井口)の営業に影響はなかった。

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