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コロナ”避難”…魅了され山あいにカフェ
 
2020年12月15日 南砺市 くらし






 「人と人がつながる場を提供したい」。東京に生まれ育った博多玲子さんは来年2月、山あいの中山間地、富山県南砺市湯谷(福光)にカフェを開く。地元や東京、金沢などから広く人が集まり交流する拠点づくりを目指し、長女と共に古民家納屋の改装に励む。 

 博多さんは大学卒業後、大手出版社に勤務。退職後は料理教室やサロンを主宰したり、地方の食についてブログで発信したりしている。

 南砺市湯谷地域は、わずか9戸が暮らす山あいの集落。長女の石田香楠子さん(34)は地域おこし協力隊員として同市を訪れ、結婚を機に湯谷の築約100年の古民家を改装して移り住んだ。

 4月、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、博多さんは東京から香楠子さん宅に一時身を寄せた。「ほんの2、3週間だけのつもりだったんだけど…」。南砺の豊かな自然や食、文化の美しさに魅了され、自身も滞在でき、人も呼べる拠点をつくろうと考えた。

 改装する古民家の納屋にツバメの巣が残っていたことから、「つばめカフェ」と名付けた。古い農機具やごみなどを協力して処分し、できる場所は手作業で改装。料理の提供だけでなく、ネットワークを生かして東京から料理人を招いた教室を開くなど、イベントも開催できるコミュニティーカフェを目指す。博多さんはオープンに向け「みんなが楽しく、わくわくできる場所になればいい」と夢を描いた。

 まきストーブを設置し、温かみのある空間を演出する考えだ。ストーブの設置費用などをクラウドファンディング「CFとやま」で20日まで募っている。

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