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高校生に「1千万円自由に使って」
 
2021年2月25日 南砺市 南砺市役所

 富山県南砺市は高校生の有志グループに使い道が自由な1000万円を託し、柔軟な発想を生かして地域活性化に取り組んでもらうプロジェクトをスタートする。事業費1215万円のうち500万円は、衣料品通販大手ZOZO創業者の前澤友作さんからふるさと納税として寄せられた寄付を活用する。

 2021年度予算案に計上し、田中幹夫市長が24日の会見で発表した。

 南砺市では、若者の県外流出が課題となっている。昨年、若者を対象にアンケートを実施したところ、「魅力がない」「やりたいことがない」といった意見が寄せられた。こうした声を受け、市は若者の視点から魅力あるまちづくりを進めるプロジェクトを始める。

 市内在住か、市内の高校に通う高校生を10人程度募集。1000万円を使い、地元事業所や地域住民らと協力しながら、イベントや居場所づくりといった企画を立案、実行してもらう。

 2004年に4町4村が合併して誕生した南砺市では、全市的なイベントや祭りがほとんどない。市は地域にとらわれない世代の発想をまちづくりに生かしたい考え。

 田中市長は昨年11月中旬、前澤さんが納税先を募っていたツイッターに名乗り出た。「せっかくなので思い切って使わせてもらう。南砺で生まれ育った若い世代が出て行ってしまうのを止めたい」と話した。

 プロジェクトは、福井県鯖江市で女子高生(JK)が町づくりを担う「市役所JK課」のプロデュースで知られる慶応大大学院特任准教授の若新雄純さんがコーディネーターを務めるほか、市職員がサポートする。

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