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商業施設がやっと来た 小矢部津沢地区、スーパー撤退20年
 
2021年11月12日 小矢部市 地域・社会






 約20年間にわたって「スーパー空白地帯」だった小矢部市津沢地区に来春、ドラッグストアがオープンする。最後のスーパーが撤退後、高齢化で個人商店も減少。住民が市に再三、商業施設誘致を要望していた。高齢者ら買い物難民の解消が期待される。

 ドラッグストアはV・drug津沢店で、中部薬品(岐阜県多治見市)が運営する。国道359号の清沢交差点近くで敷地面積は3335平方メートル。開店日は決まっていない。

 津沢は石動地区と並ぶ市の中心地。現在は、913世帯に2545人が暮らす。かつて「商業のまち」として栄えたが、モータリゼーションの到来で衰退し、2002年のスーパー撤退後は青果店や精肉店なども店を閉じた。

 住民は石動地域や砺波市、南砺市福野地域のスーパーへ行かざるを得なくなり、車を持たない高齢者はバスを利用したり、週2回来る移動スーパー「とくし丸」で商品を買ったりしていた。

 津沢地区の自治振興会と社会福祉協議会が、毎年のように市に商業施設誘致を要望。市はドラッグストアにも対象を広げ、出店を呼び掛けていた。

 同地区自治振興会長を5月まで14年務め、要望を重ねてきた川原久俊さん(83)は「商店がなくなり地区から活気が失われただけに、出店はありがたい」と喜ぶ。社会福祉協議会長の中島克敏さん(72)は「高齢者がバスで買い物に行こうとしても本数が少なく、不便だった。これで負担が減ればいい」と話す。


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