トップ > ニュース >北日本新聞ニュース >出町子供歌舞伎、来春こそ 3年ぶり開催へ当番町稽古

北日本新聞ニュース

出町子供歌舞伎、来春こそ 3年ぶり開催へ当番町稽古
 
2021年11月12日 砺波市 地域・社会






 毎年4月29、30の両日に砺波市中心部の出町地区で行われる県無形民俗文化財「出町子供歌舞伎曳山(ひきやま)祭」の3年ぶり開催に向け、来年の当番町となる東の住民が稽古に励んでいる。230年以上の伝統のともしびをつなぐため、浄瑠璃の語りを担当する太夫らは「2年分の思いを込めて盛り上げたい」と意気込んでいる。

 祭りは出町神明宮の春季祭礼。昨年は新型コロナウイルス感染防止のため中止とし、今年は曳山の展示など代替事業の実施を模索したが、感染リスクを考えて断念した。

 東、中町、西町の3町が持ち回りで曳山を出して奉納しており、来年は東が担当する。華やかな衣装をまとった児童が曳山の上で歌舞伎を演じ、太夫や三味線奏者が浄瑠璃を上演する。

 9日夜は、太夫の高畠文夫さん(53)、渡辺敦志さん(43)、井田倭人さん(25)が、同市中央町の料亭「覚右衛門」で、場面に応じた発声や節回しなどを確認した。

 子ども役者は12月下旬に配役が決まり、年明けから稽古を行う予定。

 約2年前から語りを学ぶ渡辺さんと井田さんは「太夫として本番に出演できるよう日々の練習を頑張りたい」と口をそろえる。2人の指導も行う高畠さんは「来年開催することができたら、力を合わせて良い舞台にしたい」と話している。

 今月23日には、同市の出町子供歌舞伎曳山会館で出町浄瑠璃大会が開かれ、3町の太夫や三味線奏者らが日頃の成果を披露する。


© 北日本新聞
 
Copyright (c) Tonami Satellite Television Network All rights reserved.